すでに借入があり、追加の融資を受けられず困っている人には大手消費者金融の借換えまたはおまとめローンが最適です。
通常は年収の3分の1までしかお金を借りられませんが、総量規制の対象外となる融資により年収の3分の1を超える借入ができます。
この記事でわかること
- 総量規制の対象外となる借入方法は3つある
- 大手消費者金融の借換えまたはおまとめローンは総量規制を超える融資が可能
- 金融機関は総量規制が適用されない
- 審査に通過するための4つのポイント
ここでは、総量規制の対象外となるカードローン7選を紹介します。
総量規制の対象外となる借入方法は3つある
総量規制の対象外となる借入方法は、以下の3つです。
- 例外貸付にあたる借入
- 除外貸付にあたる借入
- 総量規制が適用されない金融機関のローン
1つめの例外貸付は返済能力に問題がない、または借入の必要性や緊急性が高い場合に例外的に認められる契約を表します。
顧客に有利となる借換えは例外貸付にあたり、総量規制の制限を受けません。
以下は、日本貸金業協会の公式サイトに記載されている内容です。
総量規制の「例外貸付」に該当する「借換え」であるための条件(一部・概要)
(1)借換えの対象となる債務は、貸金業者からの借入債務全般。銀行からの借入債務や、親族・知人などからの借入債務は対象になりません。
(2)「借換え後」の金利が、借換え前の金利を上回らない。
(3)返済方法は、約定に基づく返済により段階的に残高を減らしていくことを要件とする。
(4)1か月の負担額について、借換え後の負担額が、借換え前の負担額を上回らない。
(5)担保・保証に係る要件について、借換え後の条件が、借換え前の条件より厳しくならない。
引用元:総量規制が適用されない場合について【貸金業界の状況】| 日本貸金業協会
上記の条件を満たした大手消費者金融のおまとめローンは、総量規制の例外貸付に該当します。
2つめの除外貸付は借入額が高額になる場合が多く、年収3分の1を適用するのがふさわしくない契約を表します。
住宅ローンやマイカーローンなどの目的別ローンが該当し、申込の対象となる人が限られるのが特徴です。
3つめの総量規制が適用されない金融機関には銀行やろうきん、JAバンクなどがあげられます。
しかし銀行では、2017年から自主規制によりカードローンの審査を厳格化しており、総量規制を超える融資を受けるのは難しい状況です。
そのため、大手消費者金融の借換えまたはおまとめローンと銀行以外の金融機関のローンが有力な候補となります。
総量規制の対象外で借りられるカードローン7選
ここでは、総量規制の対象外で借りられるカードローンを7つ紹介します。
- キャッシングのプロミスのおまとめローン
- アイフルのかりかえMAX
- アコムの借換え専用ローン
- SMBCモビットのおまとめローン
- ろうきんのカードローン
- 信用金庫のカードローン
- JAバンクのカードローン
総量規制を超える借入をしたい人には、大手消費者金融の借換えまたはおまとめローンが最適です。
カードローンの借換えは、新たな契約により現在利用しているローンを清算します。
おまとめローンとは借換えの1つ方法であり、複数の先からの借入を一本化する商品のことです。
どちらもすでに複数の先からの借入がある人を対象としているため、総量規制を超える融資に対して前向きな姿勢が感じられます。
現在よりも低い金利への借換えにより返済の負担が減る、返済日が月1回となり管理が容易になるなどの利点もあります。
ろうきんや信用金庫、JAバンクの会員の人は自分が資格を持つ金融機関のカードローンも候補の1つです。
銀行に比べて柔軟な審査を行っており、大手消費者金融よりも低い金利での借入が期待できます。
ここからはそれぞれのカードローンの特徴について、1つずつ解説していきます。
キャッシングのプロミスは総量規制を超える融資にも前向き
キャッシングのプロミスは改正貸金業法に則っておまとめ専用のローンを扱っており、総量規制を超える融資にも前向きです。
公式サイトには、以下のように記載されています。
こんな方におすすめ
引用元:おまとめローン|プロミス公式サイト
- 貸金業者からの複数ローンをお借入のお客さま
- 総量規制における年収1/3を超えるお借入があるお客さま
複数の先からの借入がある人への融資も積極的に行っており、他社の審査に落ちてしまった人も利用できる可能性があります。
商品名 | おまとめローン |
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金利 | 年6.3〜17.8% |
借入限度額 | 300万円 |
申込対象年齢 | 20歳以上65歳以下 |
返済方式 | 元利定額返済方式 |
資金使途 | 他社からの借入のみ |
現在利用中のローンよりも金利を下げられるため、返済の負担を軽減できます。
おまとめローンの申込方法は、自動契約機への来店か電話の2種類です。
さらに審査後の手続き方法には自動契約機への来店か郵送がありますが、郵送の場合は返送した書類が受領されてから借入が可能となります。
急いでいる場合は、手続き後すぐに借入が可能な自動契約機で契約しましょう。
主婦や学生も、パートやアルバイトなどで安定した収入のある人は申し込めます。
在籍確認の電話は原則として行っておらず、審査の結果電話が必要となる場合も担当者の個人名でかけるなど配慮してもらえます。
次に紹介するアイフルもキャッシングのプロミスと同様に改正貸金業法に則った融資を実施しており、総量規制を超える貸付にも積極的な態度を示しています。
アイフルのかりかえMAXは総量規制中でも利用できる
アイフルのかりかえMAXは例外貸付に該当し、総量規制中の人も利用できます。
公式サイトには、以下のように記載されています。
Q [おまとめMAX・かりかえMAX] 総量規制中ですが、おまとめMAX・かりかえMAXは利用可能ですか?
おまとめMAX・かりかえMAXは総量規制の例外商品ですので、お申込み可能です。
引用元:よくあるご質問|総量規制中ですが、おまとめMAX・かりかえMAXは利用可能ですか?
電話かWEBにより申し込みできますが、契約には店舗への来店が必要となります。
WEBで申し込み審査後すぐに来店して契約した場合は即日の融資も可能となっており、審査の早さも魅力です。
近くにアイフルの店舗がない場合は、郵送による契約もできます。
商品名 | かりかえMAX |
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金利 | 年3.0〜17.5% |
借入限度額 | 800万円 |
申込対象年齢 | 満20歳以上 |
返済方式 | 元利均等返済方式 |
返済期間 | 最長10年 |
資金使途 | 他社からの借入のみ |
借入限度額は800万円までとなっており、高額の借入にも対応しています。
改正貸金業法に基づいた融資を行っているため、借換え後の金利が現在よりも低くなり、返済の負担を軽減できます。
銀行のカードローンやクレジットカードのショッピング枠など、借換えの対象となる借入が幅広いのも特徴です。
アイフルの公式サイトには自宅や職場への在籍確認の電話をかけないと明記されており、必要な場合も同意なしにはかかってきません。
在籍確認の電話で職場の人にバレたくない人も、安心して利用できます。
次に紹介するアコムは、貸金業法に基づいた借換え専用ローンを取り扱っています。
アコムの借換え専用ローンは総量規制の例外となり返済の負担を軽減できる
アコムの借換え専用ローンは総量規制の例外となり、年収の3分の1を超える借入の申込が可能です。
借入残高を段階的に減らしていくための借換えに基づいたサービスを提供しているため、月々の利息や返済額の軽減に効果があります。
消費者金融の借入のほか、クレジットカードのキャッシングも借換えの対象となります。
商品名 | 借換え専用ローン |
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金利 | 年7.7〜18.0% |
借入限度額 | 300万円 |
申込対象年齢 | 高校生を除く18歳以上 |
返済方式 | 元利均等返済方式 |
返済期間 | 最長12年3ヶ月 |
資金使途 | 他社からの借入のみ |
借換え後は、利用者に代わってアコムが他社の借入への返済を行います。
複数の先から借入がある人は、返済手続きの負担が軽減されるのも利点です。
申込対象年齢が20歳以上の業者が多いのですが、アコムは安定した収入があり高校生を除く18歳以上が対象となります。
次に紹介するSMBCモビットも、貸金業法施行規則に基づいたローンを提供しています。
SMBCモビットのおまとめローンはカード会員限定で申し込める
SMBCモビットは、2022年2月からおまとめローンの取り扱いを開始しました。
申込はSMBCモビットのカード会員限定となりますが、すでにカード会員に入会している人には有力な候補です。
SMBCモビットのおまとめローンは、貸金業法施行規則第10条の借入残高を段階的に減らしていくための借換えに基づいて提供されています。
借換え前のローンよりも金利が低くなるように配慮されるため、利息や返済の負担を軽減できます。
総量規制の例外となるため、すでに複数の先からの借入がある人や総量規制中の人も申込が可能です。
商品名 | おまとめローン |
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金利 | 年3.0〜18.0% |
借入限度額 | 500万円 |
申込対象年齢 | 20歳以上65歳以下 |
返済方式 | 元利定額返済方式 |
返済期間 | 最長13年4ヶ月 |
資金使途 | 他社からの借入のみ |
SMBCモビットのおまとめローンは、返済額のうち利息分200円ごとにTポイントが1ポイント貯まるのも特徴です。
貯まったTポイントは1ポイントを1円分として、返済にあてられます。
申込方法は電話のみとなり審査の結果はメールか電話で通知されますが、電話で通知する場合も担当者の個人名でかけるなど配慮してもらえます。
会員専用のMyモビというサービスで手続きが可能となっており、郵送物なしで契約が可能です。
返済期間が最長13年4ヶ月と長いため、無理なく月々の返済をしたい人にも向いています。
次に紹介するろうきんは貸金業者ではないため、総量規制の制限を受けません。
ろうきんは条件を満たす人は有利な条件での借入が可能
ろうきんは総量規制の制限を受けないため、年収3分の1を超える借入額の申込が可能です。
ろうきんは営利ではなく勤労者の利益を目的に運営されており、同じ金融機関の銀行に比べて審査が柔軟な特徴があります。
中央ろうきんのカードローンであるマイプランは大手消費者金融のカードローンに比べて融資までに時間はかかりますが、低い金利で借り入れできます。
マイプランを利用するための条件は、以下の通りです。
- 団体会員、生協会員、一般勤労者のいずれかの会員資格を持っている
- 同一の勤務先に1年以上勤務している
- 安定継続した年収が前年度税込額150万円以上ある
- 申込時の年齢が満20歳以上65歳未満
- ろうきん指定の保証機関の保証を受けられる
中央ろうきんでは給与振込や年金振込の指定など取引内容に応じて、金利が最大で年3.2%引き下げられるサービスを実施しています。
申込の対象となる人は限定されますが、ろうきんでの勤続年数が長い人や取引のある人に利点の多いローンです。
商品名 | カードローン マイプラン |
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金利 | 団体会員 年7.075%(最大引き下げ後は年3.875%) 生協会員 年7.255%(最大引き下げ後は年4.055%) 一般勤労者 年8.475%(最大引き下げ後は年5.275%) |
借入限度額 | 団体会員または生協会員 500万円(ただし300万円を超える融資には条件あり) 一般勤労者 100万円 |
申込対象年齢 | 満20歳以上65歳未満 |
返済方式 | 定額型または残高スライド型 |
返済期間 | 1年ごとの自動更新 |
資金使途 | 自由 ただし団体会員のみ他社からの借換えに利用可能 |
団体会員に限り、WEBでの契約手続きとマイプランの借換えへの利用が可能となっています。
300万円を超える融資を受ける条件は、以下の通りです。
- 団体会員は勤続年数5年以上または年収500万円以上
- 生協会員は勤続年数5年以上かつ借入額は年収の50%以内の金額
一般勤労者は勤続年数や年収に関わらず、限度額は100万円までとなります。
ろうきんと同様に、営利を目的としない経営を行っているJAでもカードローンを取り扱っています。
JAバンクの組合員は総量規制の制限を受けずに低利率の融資を受けられる
JAバンクは総量規制の対象外となり営利を目的としない経営を行っているため、組合員に対して低い金利での融資サービスを提供しています。
たとえばJA福岡市のカードローンは、変動金利で年8.0%が適用されます。
利用するためには、組合員の資格と契約金額に応じた年収が必要です。
組合員には正組合員と准組合員があり、農業に従事していない人も組合への出資により准組合員の資格を得られます。
JA福岡市のカードローンでは、契約額100万円以内の場合に必要な年収を税込200万円以上と定めています。
商品名 | JA福岡市 カードローン |
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金利 | 年8.0%(変動金利) |
借入限度額 | 500万円 |
申込対象年齢 | 満20歳以上65歳未満 |
返済方式 | 定額返済方式 |
返済期間 | 1年ごとの自動更新 |
資金使途 | 自由 |
JAバンクのカードローンはインターネットで仮申込が可能となっており、郵便番号の選択か住所の入力により対象となるJAの店舗と金利が表示されます。
店舗によって対象となる営業エリアが決まっているため、自分の居住または勤務している地域を営業エリアとする店舗で契約しましょう。
普段信用金庫をよく利用している人には、次に紹介する信用金庫のカードローンも候補となります。
信用金庫のカードローンも総量規制の対象外となる
信用金庫は信用金庫法に基づいて融資を実施しているため、総量規制の対象外となります。
大手消費者金融に比べて、低金利での借入が可能です。
大阪信用金庫で扱っているDOカードローンは借入額に応じて3〜5段階の金利が設定されており、審査によりいずれかの金利が適用されます。
以下は、限度額に対する適用金利の一覧です。
借入限度額 | 金利 |
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100万円未満 | 年8.5%、年11.5%、年14.5% |
100万円以上300万円未満 | 年3.5%、年5.5%、年8.5%、年11.5%、年14.5% |
300万円以上500万円未満 | 年3.5%、年5.5%、年8.5%、年11.5% |
500万円以上1,000万円以下 | 年3.5%、年5.5%、年8.5% |
営業区域内での居住または勤務が申込の条件となっているため、自分が居住または勤務している地域の信用金庫を利用しましょう。
商品名 | DOカードローン |
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金利 | 年3.5%、年5.5%、年8.5%、年11.5%、年14.5%のいずれかの金利 |
借入限度額 | 1,000万円 |
申込対象年齢 | 満20歳以上65歳未満 |
返済方式 | 残高スライド方式 |
返済期間 | 1年ごとの自動更新 |
資金使途 | 自由 |
借入限度額は最高1,000万円までとなっており、高額な借入にも対応しています。
限度額が700万円を超える申込には、大阪信用金庫の会員資格が必要となります。
限度額の範囲内であれば、何度でも借入が可能です。
大阪信用金庫ではWEBで完結できるカードローンも取り扱っており、限度額は300万円までとなるものの住宅ローンを利用中の人は金利が0.2%優遇されます。
続いて、カードローンの審査に通過するためのポイントを解説していきます。
審査に通過するための4つのポイント
審査に通過するためのポイントは以下の4つです。
- 安定した収入と収入証明書の提出
- 在籍確認への前向きな姿勢
- 他社からの借入を少しでも減らす
- 過去の支払に延滞や滞納がない
上記で紹介したカードローンを利用して総量規制を超える借入をするためには、審査に通過する必要があります。
大手消費者金融の借換えまたはおまとめローンはすでに借入がある人を対象としているため、柔軟な審査を行っています。
しかし総量規制を超える融資は借入額が高額になる場合も多く、一般的に借入額が高額になるほど審査は厳しくなる傾向です。
上記の4つのポイントにより、審査に通過できる可能性が高まります。
ここからは、審査に通過するためのポイントを1つずつ解説していきます。
収入証明書を提出し安定した収入を証明する
審査に通過するためには収入証明書を提出し、安定した収入の証明が必要です。
審査において返済能力は最も重視される要素であり、安定した収入は返済能力の証明となります。
1社から50万円以上の借入または複数社から100万円以上の借入となる場合の手続きには、収入証明書の提出が必要です。
収入証明書として有効な書類には、以下のような物があります。
- 直近2ヶ月分の給与明細書
- 住民税決定通知書、納税通知書
- 源泉徴収票
- 確定申告書、青色申告書
手続きを迅速に進めるためにも、書類を事前に準備しておきましょう。
収入のほかには、在籍確認に対する前向きな態度も信用につながります。
在籍確認への前向きな態度は信用につながる
在籍確認に対する前向きな態度は信用へとつながり、審査に有利に働く可能性があります。
大手消費者金融では原則として在籍確認の電話をかけない業者も多いのですが、総量規制以上の融資では審査が慎重に行われる場合もあります。
おまとめローンは通常のカードローンと比べて、他社からの借入状況や返済状況などさまざまな項目を調査するためです。
信用金庫などの金融機関は、ほとんどの場合電話での在籍確認が実施されます。
円滑に手続きを進めるためには、できる限り在籍確認の電話に対応しましょう。
職場への電話で周囲の人にバレるのが心配な人も多いかもしれませんが、担当者の個人名で電話をかけるなど配慮してもらえます。
審査には、他社からの借入状況も大きく影響します。
他社からの借入は少ないほうが審査に有利となる
他社からの借入は、少しでも少ないほうが審査に有利です。
おまとめローンはすでに借入がある人を対象としており、他社からの借入が不利に働くとは限りませんが年収に対して借入額が大きすぎると審査の通過が難しくなります。
総量規制の制限を受けないローンにおいても、年収を超える額の申込は落ちる可能性が高まります。
利用者が返済できなくなる恐れがあり、借入先の不利益になるためです。
さらに借入先の数が多いと新たな借入の貸し倒れの危険が高まると判断されてしまうため、審査に不利となります。
ローンを申し込む前に返済できそうな借入はなるべく完済し、少しでも借入先の数を減らしましょう。
他社からの借入のほかに、過去の支払状況も審査に影響を与える要素です。
過去の支払に延滞や滞納があると審査の通過が難しい
過去の支払に延滞や滞納があると、審査の通過が難しくなります。
新しい融資においても支払の延滞や滞納が懸念され、審査に不利となるためです。
カードローンの実行には、安定した返済能力のほかに継続的に返済する意思も求められます。
すでに滞っている返済がある場合は、臨時返済などを利用して延滞を解消しておくと信頼の回復につながります。
審査への影響を懸念して虚偽の申告をしても借入先が信用情報機関に照会するとすぐにバレてしまうため、他社からの借入額などは正確な数値を申告しましょう。
信用情報は、個人による照会も可能です。
自分の信用情報がどのように登録されているか気になる人は、CICなどの信用情報機関にインターネットや郵送による開示請求ができます。
参考オンライン資料